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4つの美白内服薬の違い(トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオール)

皆様こんにちは。 肌の青空クリニック院長の山内輝夫です。本日は美白内服薬についてのお話をさせていただこうかと思います。

はじめに

当院では、トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオールの4剤を取り扱っておりますが、いずれも美白作用を有しているものになります。しかし、「それぞれがどんな効果で自分にはどれがいいかわからない!」という方も多いと思います。 1つ1つの効果についてご説明させていただきます。

4つの美白内服薬:それぞれの効果と特徴

① トラネキサム酸:肝斑の根本治療とシミ予防

こちらは以前シミのお話をした際に登場してきましたが、「抗プラスミン作用」といって炎症を抑える作用があります。

プラスミンは炎症を起こすスイッチになり、メラノサイトというシミの元になる色素を作る細胞の機能も亢進してしまいます。メラノサイトは一生懸命メラニン色素を作って炎症から肌を守ろうとしてくれているんですね。

まさにメラノサイトの機能が亢進しているというのが肝斑の病態ですので、トラネキサム酸は肝斑の根本治療としても使用され、またメラノサイトの機能を抑制することから老人性色素斑や肝斑ができるのを予防してくれます。

② シナール:シミ撃退・コラーゲン生成・皮脂抑制の万能ビタミン

シナールの主な成分はアスコルビン酸というビタミンCになります(厳密にはパントテン酸というビタミンB5もアスコルビン酸の吸収をサポートするために含まれております)。 ビタミンCは皆様も何となく肌に良いイメージがあるかと思いますが、まさに肌にいい効果がたくさんある栄養素です。

  • シミを薄くする作用 メラニンというシミの元になる成分は、チロシンというアミノ酸から作られます。チロシンが体内でどんどん違う物質に作り変えられ、最終的にドーパキノンという物質となってそれが酸化(電子を奪われる)とユーメラニンというシミの元の出来上がりです。ビタミンCはユーメラニンとなってしまったシミの元を還元し、またドーパキノンの状態に戻すことができます。

  • コラーゲンの生成 ざっくり言うとコラーゲンを繋ぎ合わせる接着剤のような役割を果たします。お肌のハリ感を出すためには必要な栄養素なんですね。逆にビタミンCが不足すると強固なコラーゲンを作ることができなくなるため、血管なども脆くなってしまいます。その結果、壊血病という出血しやすい病気を引き起こしてしまうリスクになります。

  • 皮脂の分泌を抑える作用 紫外線やアンドロゲン(男性ホルモン)、成長因子の影響を受けるとSREBP-1という物質が活性化し、結果ACCやFASという酵素が作られてしまうと皮脂の分泌が促進します。ビタミンCはこのSREBP-1の活性を取る働きがあり、ACCやFASを作らせないことによって皮脂の分泌を抑えてくれます。

③ ユベラ:肌の代謝(ターンオーバー)促進と抗酸化の要

こちらはトコフェロール酢酸エステルという成分が主成分で、ビタミンEの誘導体になります。

元々保険診療では、動脈硬化やしもやけの方に使用し、末梢循環を改善するような薬剤です。血行が良くなることによって皮膚の細胞分裂が盛んになり、皮膚のターンオーバー(代謝)を促進し、シミの色素を早く排出する作用があります。また血流が良くなり末端部まで他の美容成分も届きやすくなることから、その他薬剤との相性も良いものとなります。

さらに、ビタミンEは脂溶性ビタミンと言われ、脂質との親和性が高いビタミンになります。私たちの身体を構成する細胞の細胞膜は主に脂質から作られておりますが、こちらは紫外線などによって酸化していきます(電子を奪われ、過酸化脂質となっていきます)。そうすると肌の老化は促進してしまうわけなのですが、ビタミンEが身代わりになって酸化されることによって肌のダメージを軽減してくれます。

また、ビタミンEが酸化されると、ビタミンCがそのまた身代わりになってビタミンEを還元する作用が知られており、特にビタミンCとの相性は非常に良いと言えます。

④ ハイチオール:シミの排出とマルチな美肌サポート

L-システインが主成分となります。このL-システインには多くの役割があります。

まず、メラニンを作る酵素であるチロシナーゼの活性をブロックし、シミの色素を作らせなくする作用があります。また、できてしまったシミもビタミンCと協力して、黒くなってしまったメラニンをドーパキノンに戻し(ここまでの作用はビタミンC)、黒くないメラニンであるフェオメラニンへの合成を促します(ここの作用がL-システイン)。 また皮膚のターンオーバーを正常化することによって、蓄積してしまったメラニンを古い角質と一緒に体外へ排出します。

さらにL-システインは体内が色々な物質に合成されていきます。その代表的なものがグルタチオンです。こちらは当院でも白玉注射の主成分となっておりますが、強力な抗酸化作用を有していることから肌のダメージ軽減に大きく貢献してくれるだけでなく、解毒作用があるため肝臓の負担も減らしてくれます(アセトアルデヒドの解毒作用があるため、二日酔いにも効きます)。

L-システインは上記のグルタチオンだけでなく、タウリン(肝機能・デトックス)やケラチン(髪の毛や爪の材料)、硫化水素(血流改善)などの元になり、食材で言えば「小麦粉」のような万能な存在です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。 4剤全てがいい個性を持ちつつも、相互作用もあったりして面白いですよね。

※各内服薬の価格は、こちらからご確認ください。

またご不明な点等ございましたらお気軽にご相談にいらしていただけましたら幸いです。 これらの薬剤が、皆様のご健康のお役に立てますように。

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